天空の響き
 
チベット僧による
チベット声明の夕べ
 
Tibetan Buddhist Music
チベット仏教正統派・ゲルク派の祖 ツォンカパ大師像
 
 
1997年11月29日(土)
午後6時開演
 
常楽院内、常楽院会館
板橋区前野町4-20-8
 
入場料 1,000円
 
問い合わせは以下まで
チベットハウス 03-3353-4049
瓶子(へいし) 03-3372-7962
 
 
 
 
ご案内
 アジア大陸の中央にそびえるヒマラヤ山脈に抱かれた天空の国・チベット。 厳しい風土の中で人々は仏教を篤く信仰し、ほとけの救いを求め、 今日まで教えを伝えてきました。 中国の進攻による、最高指導者であるダライラマ14世猊下のインド亡命以降も、 チベット僧侶の方々は世界各地で布教伝道活動を展開しておられます。 

 今般、「ヒマラヤ伝統文化・宗教保存会」に所属する、 南インドにあるデプン寺より、 チベット仏教正統派であるゲルク派の僧侶の方々が来日され、 東京と関西においてチベット仏教文化の真髄を伝える 声明と舞踊の公演を行う運びとなりました。 ことに、常楽院ご住職守山祐弘僧正様のご厚意により、 東京板橋・常楽院会館を会場に、 チベット仏教声明公演が開催されることとなりました。 

 この度来日されるのは、仏教博士と言うべきゲシェーの位の高僧5名を含む 12名の僧侶の方々です。このまたとない機会に、ぜひ多くの皆様におこし頂き、 なかなか接することのできないチベット声明の響きにひたり、 はるかチベットの天空に思いを馳せて頂ければ、と念じ、 ここに「チベット声明の夕べ」のご案内を申し上げます。 

 
チベット仏教と声明(しょうみょう) 
 中国・朝鮮半島経由で仏教が伝えられたわが国と比較すると、 チベットの仏教は隣国であるインド仏教の影響が強く、 インド仏教の滅亡以降も、その伝統を最も忠実に継承しているといえます。 日本と同様に、チベット仏教にもいくつもの宗派がありますが、 正統派といえるのは、14〜15世紀に活躍したチベット仏教の改革者・ ツォンカパ大師を祖と仰ぐゲルク派で、 歴代のダライラマはその系譜を受け継いでいます。 

 わが国の古典芸能の成立に仏教が大きな役割を果たしたのと同様に、 チベットにおいても伝統文化は仏教と密接な関わりを持っています。 ことに、音楽や舞踊は法要や儀式と直接結びつき、 かつまた日常生活の大きな要素ともなっています。 日本でも真言宗などでは節のついたお経−声明をお唱えしますが、 チベットでも楽器の演奏を伴う声明の重厚な響きは、 法要や儀式に欠かせません。 肉声を通じてほとけ様の世界を表現するのです。 この度の公演では、特にお願いしてチベット語の『般若心経』をお唱えして頂きます。 ご来場の皆様も、漢文の『般若心経』をお唱えいただければ幸いです。 

(文責:種智院大学・大正大学講師 野口圭也)
 



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